kayabachonorb’s blog

旅と鉄道とあたし

【駅を巡る旅#020】函館本線・室蘭本線2023年8月

駅を巡る旅シリーズもようやく20回目。今回は前回からの続きです。函館本線。で、ついでに室蘭本線へと続いちゃいます。では、スタートです。

 

国縫駅】くんぬい

普通に読めませんよね~。KUNNUI。函館本線の駅です。八雲と長万部の間。所在地は北海道山越郡長万部国縫。くんぬいです。そしてここからはいよいよ長万部町に入ります。

国縫駅 駅舎全景

八雲を除けばこれまでで最も規模の大きい駅。というか駅舎。昔の学校の様相。それもかなり昔の山の中にあるような学校。木造平屋。どうも戦中に建てられているようです。そりゃどうりで味が出まくってますわ~。赤い金属屋根もかなり褪色していますが、これはその時々で塗り直しをしているのでしょう。それにしても味わいがある。駅舎付近hあきちんとアスファルト舗装されており、その規模からも活では主要駅であったことが感じられます。今は残念ながら無人駅となっておりますが、以前はここから、渡島半島の反対側のせたな町まで伸びる鉄路がありました。瀬棚線です。つまりその瀬棚線の起点駅。当時は急行も停車するターミナル駅でもありました。

国縫駅 駅前

まぁ、今は昔ですね。そんなかつてのターミナル駅の駅前がこれです。こんな感じの空き地。というか草地?この駅前の細い道を200mぐらい行けば国道5号線にあたります。集落は主にそっちの方。それなりの施設や民家は国道5号線付近に集まっております。この絵だけでは駅前の空気感はゼロ。田舎道の途上でしかありません。

国縫駅 駅舎内

で、駅舎内部はこんな感じ。イームズ風のベンチの数からも主要駅のそれと同じ雰囲気はあるものの、それ以外のものは無く、広ーくとられた待合の空間だけがある感じ。それこそ有人駅の時代では貨物含め取り扱いが多くあったのでしょうから、狭さを感じるぐらいだったのではないかと思われます。なんかね、引っ越しの準備が終わって荷物が運び出された部屋にいる感じ。こんなに広かったんだ~っと。

国縫駅 1番線ホーム駅舎側

今は完全無人駅なので、改札もなければ切符も売ってません。で、ホームへお邪魔させていただきます。駅舎の部分はかなり床が傷んでいる状態。コンクリートが風雨でかなり劣化しています。もはや芸術の域の文様。駅舎が木造なので、庇の出も限界があります。1間弱程度。それでも1番線のホームの主要部分は比較的綺麗なアスファルト舗装が施されておりました。で、点字ブロックもありました!すごい!で、跨線橋が以外に綺麗!これも驚きです。

国縫駅 駅名標

駅名標です。味が出まくってます!くろいわのシールさえ剥がれかけております。まあ、前回も記しましたが、黒岩駅との間に北豊津駅がありました。これに伴い隣の駅の表示をシールにて改めたものなのですが、廃駅となったのは1017年ですので、もう6年経過しているわけです。そろそろ名板そのものを変えたほうがと思ってしまうのですが…。ローマ字表記もかなり剥げてきていますし。

国縫駅 ホーム

そうこうしていると、上り普通列車が到着し、発車してゆきました。丁度2両分、点字ブロックが施されており、しっかり機能していることがわかりました。キハ40もなかなか風景になじんでおり良い感じでした。さわやかで綺麗な塗装で、このカラーリングは個人的に好きな部類。

国縫駅 八雲方面を望む

ホームは2面3線。1番線は上り八雲方面。2,3番線は下り長万部方面。で、その昔は3番線が瀬棚線のホームでした。瀬棚線は写真右方向へ分岐してゆきました。恐らく当時はもう1線外側にあったのかもしれませんが…。ということで、国縫駅は以上です。次に参りたいと思います。

 

中ノ沢駅】なかのさわ

2024年3月に廃駅。訪問時には廃止に向けた検討がされ始めておりました。

中ノ沢駅 駅舎全景

ヨ駅舎!ここへきて出ました車掌車!しかもだいぶ傷んできております。所在地は山越郡長万部中ノ沢。ロケーションとしては先ほどの国縫駅とあまり変わらない感じですが、何せ周囲に集落らしいものがない。というか、国道5号線より海側には数軒民家が存在しますが、町的な要素は全くなく、特に駅周辺には建物らしいものさえありません。国道5号線沿いにはそれなりの建物はあるのですが、駅へのアプローチとしての感じ(建物とかサインとか町としての密度)は皆無。そりゃ廃駅候補になるわ。

中ノ沢駅 駅前

駅前これですよ。北海道でも主要幹線の函館本線の駅の駅前が。一応、アプローチの道はアスファルト舗装されてはいるものの、継ぎ目に雑草が生えるありさま。道路の奥正面に見えるのは国道5号線に建っている建物。夜なんて怖くて降りられないのではと感じてしまうほどです。主要幹線ですよ!一応。

中ノ沢駅 駅名標

駅名標です。かなり朽ちかけております。特に隣接する駅との間に廃駅が無かったためか、名板のリニューアルは無かった様子。駅番号だけがその都度更新されていたようです。そこだけシールで比較的新しい。もうそのまんま原野に還りそう。勿論自立型の駅名標が経っている場所は駅のホームです。農地みたいだけど。

中ノ沢駅 1番線ホームよりの眺め

無人駅なのでそのままお邪魔させていただきました。ホームは未舗装。何なら土のまま。ホームの先端はさすがにコンクリート土留めされておりますが、基本的には土盛りのホーム。駅で入り口付近に気持ち程度の砂利が敷かれておりました。で、構成ですが2面2線。ここも前回紹介しました黒岩駅と同様に中線が廃線された2面2線。つまり元々は2面3線の構成で、ホームは片式と島式の斜配置。これはこの辺りの函館本線に共通するところだと思いますが、ホームが長い。その昔は長大編成の旅客運用もあったのかのしれませんが、現在はせいぜい2両。機関車もついてませんので、使用するホーム長はいたって限られます。このため、ホーム端が原野に還るのも致し方なしといったところ。また、2番線のホームが原野化しているので、もはや1面1線の駅にしか見えない状態。

中ノ沢駅 1番線ホームより八雲方面を望む

これなんかはもう完全に1面1線にしか見えません。線路左側の草木が生えているところは2番線ホームの先にある路線内区画。この茂みの向こう側に下り線があります。

中ノ沢駅 駅舎

駅舎というか、待合小屋。それこそ北海道でも末端部の路線でしか見られないヨ駅舎。車掌車を改造した小屋。機能としては待合室と倉庫というか物置。勿論トイレはございません。たいていの場合、これ以前には木造平屋の駅舎があり、有人駅として業務が行われていたところが、無人化と利用客減によりこのような小屋が増えたのだと思われます。また、昔は貨物列車には必ずと言って良いほど車掌車が列車の最後尾に連結されていたもので、貨物は特に走行中に解結する事故が多発していたこともあり、解結時にブレーキをかける役回りとして車掌車が活躍しておりました。ところが近年では、連結技術の進歩と車両の改善により解結することが無くなったこと、JR化による人員削減等により一気に廃車が進みました。車両によってはまだ耐用年限があったものもあり、スクラップにするには惜しいということで、無人化した駅に再利用するという経緯があります。まあ、丁度良かったのでしょう。それにしても砂利がまばら。雨降ったら大変!

中ノ沢駅 構内踏切

かなり年季の入っている階段。そしてホーム。これに対してレールや枕木の状態は最新の仕様。このコントラストがたまらない。

中ノ沢駅 2番線ホームより長万部方面を望む

で、2番線。ここまで来るとようやく下り線の線路を認識できる感じ。ホームも既に原野と化しているので、電柱と自立型の駅名標が無ければただの盛り土。駅の反対側は原野というか恐らく山林。ひたすら何もないこの駅もまた空が広く感じる駅の一つでした。曇ってたけど。

 

とまあ、ここまでは函館本線を八雲から北上してきましたが、つぎ(隣の駅)はいよいよ長万部となります。が、長万部には寄りませんでした。これは以前にも訪問しておりますし、何なら変化もないと思われたので、今回はパス。で、ここからは室蘭本線へと向かいます。

 

【静狩駅】しずかり

ということで、静狩駅です。ここまで函館本線の森ー長万部間を巡ってきたのですが、特急列車は勿論のこと、意外と普通列車にも出会う機会がありました。特急の走る本線(主要幹線)とはいえ、結構な地獄表。上下線、普通列車は其々日に6本。ところがどっこい、ここからがまたすごい。長万部より札幌方面は、海線(室蘭本線)と山線(函館本線)に分かれますが、いずれも地獄。山線(函館本線)が今やローカル区間となっているが故、優等列車もないので、ダイヤが地獄なのはわかるのですが、優等列車が走る海線(室蘭本線)でさえ、途中駅の豊浦までの間は、下り4本/日、上り5本/日。えらいことになってます。そんな海線の長万部の次の駅が、ここ静狩駅です。

静狩駅 駅舎全景

屯田兵や黒板五郎を思い浮かべるような様相の北の大地の無人駅。それこそ駅の玄関から高倉健や青大将が出てきそう。ロケーションとしては長万部の町より北東方向へ約10km。大体車で15分ぐらいの距離。駅前からまっすぐ伸びる道はそのまま噴火湾。つまり海へ。海岸までは200m程度。所在地は山越郡長万部町静狩。長万部の平地部分の北端に位置するような場所。駅舎は木造平屋。金属葺きの屋根。勿論朱色。駅舎回りは未舗装。砂利というか砂おちうか。かなり歴史のある駅舎ではありますが、外装の羽目板に関してはそこそこ綺麗で、恐らくリニューアルしているものと思われます。

静狩駅 駅前

で、駅前はこんな感じ。そのまま海へ行けそうな感じ。周辺には民家が数軒。ここへ来る道すがらもこの駅のアプローチから先に民家が増え、集落の入り口にある駅といった感じ。晴れていれば気持ちよかったのだろうと思うような海近の駅前。この地域はやはり漁港があるので集落は漁村という位置づけなのだろうと思います。

静狩駅 駅入口

室蘭本線と海岸との間に通る集落のメインストリートにある駅入口のサイン。小さいので、ほんとわかりづらいのですが、利用者を考えるとそんなに大げさな看板を出すまでもないといったところでしょう。それで、この道路を渡るとあとは海へ一直線。浜までは80m切ってます。行かなかったけどね。

静狩駅 駅舎内

かなりリニューアルさせている駅舎内。壁にしても床にしても、天井にしても結構きれいになってます。壁の色なんかもこの駅舎にしてはポップだし。イームズ風ベンチには座布団も置かれており、ご近所の方のご厚意か町の職員の方の気遣いかで、割と居心地の良い駅舎内になっておりました。実際は結構暗かったけど…。

静狩駅 1番線ホーム

2面2線の片式と島式ホーム。どー見ても2面3線にしか見えませんが、中線が数か月前に廃線となりました。函館本線の駅と同じ。この辺の室蘭本線は複線なので、上りと下り其々ホームは別の運用。1番線は上り長万部方面で2番線は下り東室蘭方面。駅舎付近はアスファルト舗装されておりますが、点字ブロックなどはありません。ホーム自体はそこそこ長いのですが、駅舎付近以外は原野に還っております。ケーブル用の側溝と雨水側溝の間や舗装の継ぎ目からは草が生えてきております。駅舎の外壁ですが、正面から見た印象と違い、劣化してきています。まあ、これも味なんですが…。

静狩駅 駅名標

駅名標です。自立式の駅名標ですが、名板はそれほどでもないように見えますが、フレームはかなり劣化してます。ボロボロ。隣駅に関してですが、長万部との間に「旭浜」という駅があったようです。2006年に廃駅。また、もう片方の隣駅。小幌。日本一の秘境駅。さすがに観光地になってしまっているので、暫くは廃駅にはならないでしょう。

静狩駅 2番線ホーム長万部方面を望む

2番線は砂利でした。構内は引き込み線などの後もあり、かつては物流も多かったのかと思われます。長万部方面は平野なので、線形も良く保線状態も良いので、高速走行区間かなとも思われます。駅の反対側は農地かな?鉄道用の保安林でよく見えませんが…。空が広い。海側は何もありませんし。もう少し晴れていたら良かったのですが…。

静狩駅 2番線ホーム東室蘭方面を望む

礼文華峠に向かって鉄路が伸びております。東室蘭方面はこれから山と海との間を縫って走ってゆかなければならない区間。山の峠越えとは異なり、結構複雑な区間。そんな峠の間に日本一の秘境駅はあります。難所区間ではありますが、洞爺駅までなんと複線です。非電化で日に4,5本程度の普通列車しか運行がないのにです。やっぱり貨物と特急が多くあるというのは強みかもしれません。

静狩駅 2番線から見た駅舎

駅舎の全体をホーム側から見たところ。朽ち加減がかなり良く見えますが、実は結構しっかりしており、構造的に崩壊しているところはないように見えました。屋根も下がってませんし。つまりかなり「古美てる」、そんな感じ。全体像もシンプルでしばらく眺めていると、実はかっこよい建物に見えてきます。2番線へは構内踏切を横断します。1番線のホームの線形、ホーム先端のエッジも効いており、構内踏切と位置関係も結構綺麗!いや~、良い駅じゃないですか!で、因みに旧2番線はかなり錆びており、草生しておりますが、まだ撤去されていないみたいです。

はい。今回はここまで。次は室蘭本線を東に向かいます。ではまた。