今回の駅旅は熊本です。そして人生初の熊本上陸です。メジャーといえばメジャーですが、これまであまり縁が無かったので楽しみです。
ということで、毎度仕事終わりの移動にて現地入りをするのですが、熊本ということで移動手段は飛行機。今回はANAで参ります。今回は便の時間がちょっと早かったので、若干フライング気味に失礼させていただきました。勿論仕事に支障はございません。出発までの時間がいつもよりなかったので、ラウンジに寄っている時間はなく、空港についてからはすぐに搭乗口へ向かうことに。のんきに写真なんかを撮っている暇も無かったので、そのまま搭乗。

羽田まではバタバタとしていたので、いつもの仕事終わりの逃避感の余韻にはあまり浸れなかったものの、機内でボーっと外を眺めているうちに旅に出ている実感が沸いてきました。丁度西の空には月が浮かんでいました。
そんなぼさっとした時間を過ごし、20時前には熊本空港着。ここまでは順調。そしてここから熊本の市街地まではバス。空港連絡バスなのですが、これがどーも…。一応リムジンバスなのですが、無茶苦茶に詰め込みやがるのです。せっかく熊本まで来たのだからと言ってのんきに写真なんかを撮っていたら、結構最後の方の乗車になってしまったのもいけないのでしょうけど、席はなんと補助椅子。勿論満員御礼でございます。一応リムジンバスですよ!これでも。片道1,000円払って1時間近くも補助椅子って何!バングラディッシュかよ!初めて訪れた熊本でいきなり南アジアクラスの洗礼を受けることになりました。産交バスさんていつもこんな感じなのでしょうか?もう1台ぐらい出せないものなのでしょうか?いきなり熊本のイメージが悪くなりました。
【熊本駅】くまもと
熊本県を代表する主要な駅。新幹線の他鹿児島本線、豊肥本線が乗り入れるターミナル駅。在来線は優等列車の発着もあり、運行上は宇土から三角までを結ぶ三角線も乗り入れており、重要拠点ともなっています。1日の平均乗車客数は17,000人強。降車を乗車同等とみて乗降者数とすると、34,000人。都市部の一大ターミナル駅そのものといった感じです。駅は高架駅で、2019年に今の駅舎となっております。駅舎設計は安藤忠雄氏。基本的な情報としてはこんなところ。

さてはて、気分が悪いまま熊本駅前に到着。6月とは言え21時ですから当然真っ暗です。とまあ、いきなり始まってしまいましたが、これは到着した時の様子です。特に駅を探索などはしていません。駅についてのレビューは明日明るい時間にすることとしまして、まずは宿に向かうことにします。

駅の脇の通路を進むとこの通路挟んで隣のビルがホテルの入った複合施設。あれだけの外観をもつ公共性の高い建物にもかかわらず、こんな狭い路地のような部分も併せ持っているというのがたまりません。なんか間違っちゃったのかなとも思える導線。また、狭いなら狭いなりの意匠(京都や鎌倉の小径感)があっても良いのかと思いますが、そんな風情は皆無。完全に有楽町のガード下って感じ。別に有楽省のガード下も嫌いじゃないんですけどね~。う~ん。逆にそこまでも振り切れていない中途半端な感じです。一応ホテルもJR系なので、もう少し幅広く出迎えてくれてもよさそうなものですが…。

ホテルのフロント階から眺めた夜の熊本駅。駅前は繁華街ではないのでやっぱり人はまばらな感じがします。21時過ぎですからこんな感じですかね~。
正直、バスにやられてしまったので気分が上がらないままでしたが、ホテルはとても良かったです。気持ちよく過ごすことができました。
明けて2025年6月11日。天候は微妙でしたが今日こそはきちんと熊本駅を巡ってゆきたいと思います。

昨日は夜であまり気が付かなかったのですが、バスロータリーの屋根の形状が実にコルビュジェ模様。モダン。なんとなく歩道橋も有機的。もう完全にそれっぽい。でもこれってここから見えて初めて分かるんじゃないのかな?そんなことも意識して作ってたんでしょうかねぇ~。
また、熊本駅は高架駅なので新幹線含めすべての線路は高架。地上レベルは構内の通路や施設になってます。で東口側(こちら側)がメインで、駅前に面する部分は傾いた塀で覆われています。この傾いた塀は熊本城の石垣をイメージしたものらしい。上から見るとペラッペラですけどね。セヴィージャ万博の日本館と同じ意匠に見えますが…。まぁ、そんなことはさておきまずは見て回りたいと思います。

これもホテルから熊本市街の中心地方面を見たところ。東口(白川口)からすぐのところを白川が流れているので、一旦街が途切れていますが、駅正面の道は橋を渡った先も街は続いております。また、左手の道は路面電車も走る繁華街へ続く道となっており、この先には熊本城や市役所、九州一の桜町バスターミナルなどがあります。こうしてみると都会です。

う~ん。やっぱりセヴィージャ万博っぽい。もう色眼鏡を掛けてしか見れません。カッコ良いのですよ。実際。一面ドーンと壁面を成す姿(ちょこっとずれているのもカッコ良き)は迫力もありますし、他の建築物とは一線を画す異様な存在感は、駅としてのシンボルとなってますしある意味ランドマークにもなります。だけどね~、日本館なんですよね~。また、駅前ロータリーのランドスケープもなかなかカッコ良い。それを取り囲むような屋根も変化があって素晴らしい。ちゃんと計画するとこうなりますという典型のような駅。ですが、若干の代償(犠牲)は前述の通りあります。これはこれで仕方のないことかもしれません。100%満たすというのは所詮無理だという事なんでしょうね。

もう流行りですよね。このSAANA屋根。基本的に外部ですし、雨漏れの心配がない部分はこれでもありでしょう。それにしてもこの塀ですが、角度によっては舟形にも見えなくもない感じ。なんとなく東静岡の駅前でも見たことがあるような、ないような…。

駅の下はこんな感じ。よくある自由通路ですが、横幅は結構広く取られています。ですが、若干天井が低い感じ。横幅が広い分余計に感じるのかもしれませんが…。自由通路に面して商業施設があり、飲食店やお土産屋さんなどが入っております。これも定番といえば定番ですが…。

自由通路に面する在来線の改札口。シンプルでカッコ良い改札口。自動改札機の数はJR九州の他の主要駅と同じぐらいか、ちょっと多いぐらいの6台。意外と少ないと感じてしまうのですが、どうもこんなもんで良いみたいです。実際平日の昼間でしたが、利用者は僅かだったので1台あれば足りる感じ。ラッシュ時は当然もっと混むと思われますので、このくらいが丁度良いのでしょう。

こちらは在来線より1台多い7機の自動改札機がありました。で、なんとなく意匠もデラックスな感じ。位の高いデパートの1階部分って感じでした。今回は入場券買って改札内には入りませんでしたので、改札内やホームの様子はわかりませんが、明らかに在来線とは違う雰囲気がありました。

東西自由通路を抜けて西口(新幹線口)にやって参りました。西口はサブ的な様相。こちら側はもともと駅のバックヤード的な位置づけだった場所ですから、地上駅のころは改札なども無かったはずです。昔の写真を見る限り山の麓まで駅構内があり、引き込み線などが多く見られ、車両基地や機関庫として使われていたようです。つまり今いる場所も昔は構内。それこそ何本ものレールがあった場所。駅の出入り口としても歴史が浅いので、地味なのも仕方がありませんが、こじんまりとして良い雰囲気を醸し出しております。丁度出入口の上部が新幹線ホームが伺える大きなガラスの開口部となっているところなど、きっちり上品なデザインがされていて好感が持てます。

東口同様ランドスケープというかアーバンデザインというかこちらもしっかりデザインされております。風景を切り取るような壁と空を切り取るような屋根。熊本アートポリスの流れのようですが、くたびれてきている箇所を除けばすごく良い空間であるように感じました。

ここから県庁方面へ向かうのですが、一般的には市内交通(バス、市電)を利用することが多いようです。ですが、ここはせっかく熊本に来たのだからということで、JRを使ってみたいと思います。ルートはここから新水前寺までJR豊肥線。そこからはバス。まずはJRの在来線改札口から入場します。ICカードが使える区間なので、タッチして入場。改札内は改札口付近同様かなりシンプルな感じ。すっきりしていて気持ち良い空間です。最近の駅ではありますので、柱型にはデジタルサイネージ。昔のような内照式の広告看板は見られません。そりゃそうか。

在来線側から見た新幹線の改札内の様子。明らかに壁床の色やテクスチャーが違います。

エスカレーターもう1台設置できそうな空間があります。この余剰空間も嫌いではないのでこのままでも十分良いと思います。利用客数が増えなければこのままでしょうね。

ホームは2面6線の島式。2面共に切り欠きのあるホームです。運用は其々可変的になってますが、こちらのホームは主に鹿児島本線の下りと豊肥本線が使用。向かいのホームは主に鹿児島本線の上りと三角線からの乗り入れ用となっています。で、特徴は床が洗い出しの仕上げになっているところ。これはそれこそ昔の家のたたきぐらいでしかお目にかかれない貴重な仕上げ。良く調べたら他にもあるのかな?比較的新しい駅の中ではあまり見られない仕様で驚きました。

こちらは4から6番線のホーム。きっちりと切り欠きができております。結構ホーム長も長く、普段の運用上は持て余し気味も思えます。

保線も高速走行可能なぐらいの上級仕様の高架駅。ホーム長も長くターミナル駅としての装備は完璧。屋根の構造に関しては木造(鉄の補強は入ってますが)。神社仏閣然としてます。ここも建築家安藤忠雄の拘りのようです。但し、ホームドアは未設置。観光列車等臨時運行便含め色々な形式の車両が発着するので、仕方がないのかもしれません。

駅名標はこんな感じ。イラストは熊本城でした。因みに自立型の恐らく内照式。

さすがに切り階部分は狭い!柱をかわして移動するには点字ブロックの外側を歩くしかありません。主要駅でこれ。
ともかくそんなわけで、熊本駅は以上となります。色々と悪態をついてしまいましたが、やっぱり多少強引でも建築家(ちゃんとした)が設計した駅というのは一味も二味も違うことがわかりました。どこかロマンみたいなものがあって、これらを読み手として解いてゆくのも旅の楽しみとなります。
では、これから豊肥本線に乗って新水前寺駅まで参りますが、そこそこ長くなってしまったので、一旦切ります。
次回はこの続きです。
ではまた。