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旅と鉄道とあたし

【駅を巡る旅#068】函館本線仁山駅2026年2月

2026年3月14日。JRのダイヤ改正に伴い消滅してしまう駅に行って参りました。今回はピンポイントで1駅だけの訪問です。ショートです。

訪問したのは2026年3月10日。ダイヤ改正4日前。つまり営業終了の3日前。今回の改正では函館本線の2つの駅が無くなりますが、そのうちの一つ仁山駅への訪問となります。もう一つの駅は二股駅ですが、こちらは以前に訪問しておりますので、今回はパス。3月とは言えまだまだ寒い北海道。小雪のちらつく渡島半島の小さな駅へ向かいます。

仁山駅 出入口

仕事の都合も鑑みながら、そこそこ無理した行程での訪問。駅の営業時間も有効期限が近付いておりますので、何とかやりくりした結果の駅旅となりました。

秘境駅的なところの訪問となると大抵の場合時刻表が地獄表になるので、レンタカーなどを使ってしまう事が多いのですが、今回は時刻表と睨めっこして列車での訪問としました。「鉄」ですし、駅なので基本は列車に乗って訪問するということが本分と思っています。で、今回はワンチャン函館起点の往復で効率的な行程を組めました。函館8:23発→仁山8:56着。仁山9:29発→函館9:57着。滞在時間約30分。函館駅に戻ってからは空港までバス。そしてギリ午前中の便で13時過ぎには羽田まで戻れるという流れ。そんなわけで、朝8時台の列車に乗るということで、当然前日には函館に乗り込み。

ハンバーグ+エビフライ

前日乗り込みで向かったのはラッキーピエロ。函館来たらまずは行かないといけませんからね~。ホントこれだけでも十分観光です。実はこの後ハセストでやきとり弁当も買ってます。美味しかったです。ご馳走様でした~。

函館駅

宿はJRイン函館。駅ビューが最高の宿。函館駅の訪問記録も今後やっておきたいところです。めちゃくちゃカッコ良い駅ですからね~。

JRイン函館

さすがにJRのホテルだけあって「鉄」分多めのフロント。北欧モダンの内装ですが、きっちりヘッドマークも飾ってあるうえボックスシートのカットモデルの展示があり、駅名標もいい感じでした。朽ちた感じも本物であることを証明しているようで、気持ちが上がる滞在になりました。

往復切符

新函館北斗まではICカード対応してますが、そこから先は切符が必要。もちろんワンマン運転なので途中駅では車内精算なのですが、せっかくなので切符を購入。3月14日以降は函館から580円区間というのが無くなってしまうようです。まぁ、そもそも運賃も値上げしますしね~。

そんなわけで、仁山駅に向けて出発です!

 

【仁山駅】にやま

仁山駅です。函館本線の函館側、起点に近い方の駅です。所在地は北海道亀田郡七飯町仁山。ロケーションとしては函館平野を望む「きじひき高原」の近く。函館本線が函館より札幌方面に向かう際の最初の峠越えの途上にある駅です。函館側の隣の駅は新函館北斗駅(旧渡島大野駅)。そうです。隣は新幹線乗換駅。開業は色々と経緯があるのですが、駅としては新しく1987年。ん?と思うかもしれませんが、それまでは信号場(仮乗降場)として営業していたそうです。で、経緯ですが、まずは1936年に信号場として開設され、上下線の列車交換の為の一時停車場という感じ。山道の途上ということもあり、スイッチバックの停車場だったそうです。1943年には下りの加速線の新設に伴い退避位置の変更があり、構内改良がされたことと前後し旅客の扱いが始められ、仮乗降場として営業開始。で、1984年に無人化(駅員出張)されるまで、仮乗降場ながら駅員さんが常駐していたという事になります。1986年には完全無人化。でなんとその翌年に駅に昇格という謎の変貌をとげています。

そして、今回2026年3月14日に駅としての役目が終了いたします。昭和30年代には100人/日の乗降客数があったようですが、近年は3人以下/日と旅客の需要がほぼないような状態。これも仕方のない事かもしれません。

仁山駅到着

函館駅からタンコロ(1両)のキハ150に乗って30分強。仁山駅に到着。函館市街ではほとんど雪は見られなかったのですが、ここまで来るとホーム上にも積雪がありました。

キハ150

列車(タンコロ)は大沼方面へ向けて出発してゆきました。この辺の函館本線は単線非電化区間ですが、前述の通り信号場として開設されたところでもあるので、上下線の列車交換を行えるような駅でもあります。旅客列車(普通列車)はせいぜい1,2両と短い編成なので、複線区間は短くても済むのですが、函館本線は優等列車(7,8両)の他貨物需要が大変多い路線なので、長大編成の貨物列車が交換できるように、かなり長い区間を複線化しています。

仁山駅 1番線ホーム

ホームは2面2線の相対式。こちら側1番線ホームは下り森方面、向かい側が2番線ホームで上り函館方面。ホーム長もそこそこ長く、現在の運行状況からするともったいない感じさえします。

仁山駅 駅名標

かなり年季の入った駅名標。ほぼ原野に立つ自立型の駅名標です。ベースの駅名標は結構古いものと思われ、駅ナンバリングが真新しいシールなのはわかりますが、「しんはこだてほくと」も実はシール。新函館北斗駅が改名したのは10年前。北海道新幹線の開業とともに渡島大野駅から現在の駅名に変更となったので、このシールも10年前のもの。シールでさえ10年もの風雪に耐えてきたことを考えると、この駅名標(ベース)も今日までかなり頑張ってきたものと思われます。お疲れ様でした~。

仁山駅 2番線歓迎サイン

何やら向かいの2番線には花輪のようなものがありますが、これは「歓迎」サイン。よーく見ると丸い板の中に「歓」「迎」とそれぞれ書いてあります。この◎看板は右隣に続きがあって「仁」「山」となっています。観光地によくある歓迎看板。付近にはハイキングコースやスキー場、温泉まであったりするので、そこそこの観光地でもあったようです。それも今は昔。スキー場も閉鎖、温泉もやってるんだかやってないんだか…。

仁山駅 ホーム脇プレハブ

1番線のホームの脇に古ーい駅舎と並んで真新しいプレハブが建っています。今後は信号場に戻るので、そのための詰め所的な役割になるのでしょう。古い駅舎は間違いなく解体されるでしょうからね。

仁山駅 1番線ホーム駅舎付近

駅舎付近の1番線ホームの床ですが、何故か木板張り。何故ここだけ?

仁山駅 1番線ホーム構造

実はホーム下に沢があってホームのここだけが宙に浮いている構造となっていました。鉄骨の軸組の上に板を貼っているつくり。こーゆー所がたまりません!

仁山駅 構内踏切

2番線へは構内踏切を横断して渡る仕組み。ホーム切り欠きの階段が結構急なので、昇降は結構大変。ホーム幅が狭いので仕方ありませんが。

仁山駅 旧改札口

駅舎の外側にある改札の跡。スチールのフレーム形式。継ぎ手や端部処理、R加工等、めちゃくちゃ丁寧な仕事していることがわかります。錆が目立ちますが、外部でこの程度ってかなり凄い事かもしれません。開口部は引き分け框戸。明治っぽいデザイン含め味わい深い。

仁山駅 表玄関

表側に回って駅の出入口を見たところ。外壁のサイディングと出入り口脇のアルミサッシは比較的新しいものと思われますが、本体はかなりくたびれてきています。

仁山駅 駅舎全景

山の中腹にあたる場所に立つ駅。木造平屋。北海道らしく屋根は赤(朱)の鉄板葺き。ごっつい雪止めもついています。

仁山駅 駅舎内

駅舎内は割と綺麗な状態で、廃屋感はそれほど感じませんでした。3面開口部となっており、明るく清潔な感じ。窓越しに見える風景も函館平野方面に開けた感じで、居心地も悪くはありませんでした。ただ、暖房設備が無いので、めちゃくちゃ寒かった~。長時間の滞在は無理だったかもしれません。

仁山駅 駅ノート

綺麗なのですがそこそこくたびれているベンチには駅ノートが置かれておりました。最後の駅ノート。あと3日ですからね~。

仁山駅 千羽鶴

そして駅ノートの脇の壁には千羽鶴。駅舎内は割と殺風景だったので、営業が終わる感が感じられなかったのですが、この2つのアイテムがリアルな現実を伝えてくれました。なんかド派手な飾りつけをしている廃止予定の駅よりもなんとなくグッとくる感じです。

仁山駅 特急の交換

特急同士の列車交換。駅としての機能は無くなりますが、信号場としてはこれからも機能してゆくであろう状態がコレ。特急ですから当駅はそもそも通過駅。ですが、上下線の列車交換の為運転停車するとこうなります。乗客の乗降はもちろんありません。

仁山駅 2番線ホームからみた駅舎

帰り際に陽が差してきました。ときどき晴れ間はありましたが、基本的には雪混じりの曇天。最後に良い景色を拝めました。解体間近の駅舎が見送ってくれているように感じられました。

仁山駅 2番線ホーム

ということで、帰ります。行と同じくキハ150。いまいち乗車位置がわからなかったのですが、何とか乗車出来ました。ホームがそこそこ長いので…。

函館駅到着後丁度良いタイミングで空港行きのバスがあったので迷わず乗車。

函館空港

函館空港まで戻ってきました。良かった~!まだ10時30分。ANA554便で帰ります。ん?ちょこっと遅延だな…。函館空港の出発表示は「パタパタ」。これもいずれは液晶になっちゃうんだろうね~。

ひこま豚

で、ちょっと時間があったので昼飯です。3階のフードコートでひこま豚のミルフィーユカツサンドを頂きました。意外だったのですが、これが大正解!メチャクチャ美味い!森町にあるひこま豚Kitchenというお店の商品なのですが、限定でミルフィーユカツサンドを提供してくれています。ノーチェックだったのですが、最後にとっても良いお土産を頂いたような気分になりました。ご馳走様でした~。

ANA 羽田行き

行はJALいろんな都合でJALだったのですが、帰りはANA。ちょこっと遅れでしたが、無事東京まで戻ることが出来ました。

なんかせわしなかったのですが、廃止前に訪問出来て一安心といったところ。

それにしても駅が無くなるというのはやっぱりなんか寂しいもの。毎年ダイヤ改正の度に駅の数が減ってゆくのが現実。

仁山駅も仮乗降場として44年、駅として約40年、旅客の扱いをしてきましたが、この3月には83年前の信号場としての機能に戻ります。まぁ、元々の姿に戻るという事なんでしょうけど…。

そんなわけで、今回の駅旅はここまで。

次回はどこになるかな?

ではまた。