またまた、前回の続きでございます。前回は石狩沼田駅からキハ54に乗るところでしたが、今回はその留萌方面の列車に乗って次の目的地に着いたところからとなります。
【恵比島駅】えびしま
石狩平野のホント端っこ、山裾にある駅。1999年に放送のNHK連続テレビ小説「すずらん」の舞台となった「明日萌駅」でもあります。北海道ってホントドラマな駅が多い!背景には産業の栄枯盛衰がベースにあり、割と環境的に厳しいドラマ化しやすいシチュエーションがあるからこその産物とも言えそうです。わかりやすく人の感情を揺さぶることができそうな設定があるからでしょうねぇ~。という事で恵比島駅(明日萠駅)です。ここも元々は炭鉱という背景がある場所。というか留萌本線自体が炭鉱のために敷設されたといっても良い路線なので、当然と言えば当然なのですが…。留萌から増毛のあたりに関してはニシンなのかもしれませんが、これはあくまで副産物的な要素。留萌本線自体はあくまで炭鉱が主だったと思います。で、恵比島駅ですが所在地は雨竜郡沼田町恵比島。無人駅です。ロケーションは冒頭申しました通り石狩平野の端っこ。山裾に位置しここから留萌方面へは山道になります。つまり峠越え。その名も恵比島峠。開業は留萌本線開業と同じ1910年。乗り入れは現在は留萌本線のみですが、その昔はここから炭鉱の為の路線、留萠鉄道炭鉱線というのが出ており、14km先の太刀別落ちうところまで鉄路が伸びておりました。旅客も扱っていたようで、今の姿からは想像できない程実は栄えていた駅でもあったようです。

曇天というか完全に雨模様。石狩沼田から5,6分の乗車で到着。見事なほどのローカル駅です。それでも、ホームは大半がアスファルト舗装されており、いわゆるJR北海道によくある無人ローカル駅とは明らかに違いがあります。

まさにここから恵比島峠。留萌方面へとタンコロは緩やかに山を登ってゆきます。

ホームは1面1線。かつては2面2線で、列車交換可能であったそうです。やっぱりここもです。更に跨線橋でホーム間は連絡していたとのこと!うっそーって感じですが、それほどにかつては隆盛であったという事。恐らく貨物需要がハンパなかったのでしょう。炭鉱鉄道ですしね~。ホームは先ほどの通りアスファルト舗装されており、ホーム上に屋根こそありませんが単なるローカル駅とは一線を画している様相。ホームに隣接する建物は駅舎かと思いきや、ドラマのセットでした。

留萌方面を見た感じはこんなところ。無人のローカル駅にしては綺麗すぎます。因みにリアルな駅舎は手前側のヨ駅舎です。つまり待合小屋。アレアレ…。やっぱり。なんかドラマ用に外壁周りは木板を張り付けたそうです。なかなか大変です。

で、駅名標はこちら。だいぶ味が出てしまっています。フレームは錆まみれ。プレートも貰い錆が結構あります。他の駅同様に黒文字に関してはちゃんとしてますが、やっぱりウグイス色の部分は褪色が進んでます。

でこちらがドラマのセットの駅名標です。隣の駅名含めホントにありそうな駅名だから、勘違いしそうです。因みにこちらの方が立派です。

ばっちりドラマのセットですが、これが明日萌駅の駅舎の改札口です。古~い感じですが、めちゃくちゃ綺麗です。因みにホームに隣接しています。

ホントにリアルな駅のようですが、ドラマのセットです。しれっと「えびしま」と書かれたホーロー看板がありますが、恵比島駅舎ではありません。

駅舎全景です。因みに右側です。左はしつこいようですがドラマのセットの明日萌駅です。ヨ駅舎もここまでお化粧されるとなんだか立派に感じます。待合小屋ですけどね。元々はこの2つの建物併せたぐらいの位置に旧駅舎は建っていたようです。

で、駅前はこんな感じ。ぜ~んぶドラマのセット。人は住んでません。人の気配は全くありませんでした。う~ん、まさにゴーストタウン?

で、駅前の広場の先、道路に接するところのはす向かいにもドラマのセットらしき立派な建物がありました。これがドラマでも登場してくる中村旅館(ドラマ中)。実際は旅館ではありません。

駅前周辺はそんなところで、駅に戻ります。ドラマの影響力が凄いせいなのか、架空の駅舎の方がリアルな駅より歴史を感じられてしまうという現象が起こってしまっています。駅旅の本質って訪れた場所で思いを馳せるという事なのですが、この場所では2つの世界が用意されていて若干戸惑いました。が、イメージするのは人それぞれなので、訪れた方の主観で感じたことを楽しめれば良いのかなとも思いました。

朝一番に乗ったキハ150がやって参りました。雨も止みなんとなく晴れ間も見えるころには出発です。約20分ほどの滞在でしたが、他では味わえない良い体験となりました~。
【真布駅】まっぷ
真布駅です。まっぷです。MAPではなくMappu。先ほどまでいた恵比島と石狩沼田の間の駅。所在地は雨竜郡沼田町真布。ロケーション的には恵比島のような山際ではなく平坦地。沼田町の市街地からは離れた場所です。周辺はほぼ田んぼ。目立った施設は特に無く石狩平野にポツンとある駅。実際何故ここに駅があるのかよくわからない感じの周辺状況です。開業は1956年と留萌本線の歴史の中では比較的新しく昭和になってからの駅。仮乗降場として旅客の取り扱いが始まったそうなので、それなりに当時は需要があったものと思われます。

恵比島駅から約3分。隣の駅なのですぐに到着。で、これって乗車前、列車が駅に到着するタイミングのように思われますが、これ駅に停車中です。ん?という感じですが、コレJR北海道あるあるです。列車(といっても1両ですが)はワンマン運転なので無人駅での乗降は運転士のいる前の扉から行う事が通例。運転士がその都度改札業務を行うので、前の扉のみの開閉になります。つまり前の扉だけがホームにあればよいことになり、ホーム長さが短い場合ホーム中央部分に停車することがあります。この駅のように更にホーム長が極端に短い駅などでは車両の後ろ側がホームからはみ出してしまう事になるのです。ということで、これまで訪れた留萌本線の中でも最も北海道らしい駅に到着です。

駅のホームから深川方面を眺めるとこんな感じ。もうすぐに踏切デス。もう完全に踏切内から入場する駅となってます。そりゃホームぎりぎりに列車が止まっていたら怖いかもしれない。だいたい踏切が開くまで外出られないし。

とんでもない駅にしては駅名標は意外と綺麗。まぁ、ねぇ~多少の錆汁なんかはありますが、とにかくフレームが綺麗。多分フレームだけ新調したのかな?そんな感じでした。

駅全貌はこんな感じ。ホントこれで全部です。北海道超ローカル駅の典型的なスタイル。鉄骨軸組に板張りのホーム。待合小屋も掘っ立て小屋。下見板張りの外観は何とも良い味わいに出汁が出ています。というか遠目で見たら結構かっこ良い。駅出入口は先ほど来申し上げてますように踏切に向かってホームからスロープとなっています。

駅周辺はこんな感じ。線路に並行して道道が走っているほかは原野と田んぼ。駅前らしき施設などは全くありません。そこが駅であるという目印として待合小屋がある感じ。それでも待合小屋という認識が無ければ到底駅であることはわからないと思います。

片流れの待合小屋ですが、よく見ると結構くたびれてきております。それもそのはず、何にもない平坦地で長年風雨にさらされてきたらこーなりますよね~。

駅の出入口は踏切から。この手の駅は北海道でも他にいくつかありますが、ぎりぎり道路までの経路としては踏切に入らないようにはしており、踏切手前で横に逸れて、踏切外の道路に接続しています。が、しかしここはその横に逸れるスペースがどうも見当たらない。明らかに踏切内の道路からのアクセスが前提になっているようです。ホームへの板張りのスロープは一応滑り止めがついております。

待合小屋の裏側は雑草が生い茂っていて、どこまでが地面かよくわかりませんでした。なんかここだけ見ると高床式の倉の様相です。

もう線路際ぎりぎり。バラストに埋まってます。

とにかくな~んにも無い駅でした。更に留萌本線の普通列車でもこの駅に停車しないものもあって、時刻表的には下り留萌方面は4本/日、上り深川方面は5本/日となってます。そんな駅に約1時間滞在。このな~んにも無い時間を過ごすというのもローカル駅訪問の醍醐味。勿論すぐそばを道道が走っているので、車の往来はそれなりにあるし、日常的な生活環境から完全に隔離されたような場所ではないのですが、このな~んにも無い場所にある交通インフラとしての駅が際立って風景を切り取っているような感覚でした。
ということで、またまた長くなってしまったので今回はここまでといたします。
次回はこの続きです。
ではまた。


















































































































































